【特集・直撃インタビュー】SONYだからこそできる研究開発。積み重ねてきた技術を惜しみなくつぎ込む製品づくり。

【特集・直撃インタビュー】SONYだからこそできる研究開発。積み重ねてきた技術を惜しみなくつぎ込む製品づくり。

SONY - 2F L2

今回はメディア・バッテリー&AVペリフェラルマーケティング部 AVペリフェラルMK課 野崎様にお話をお伺いしました。

30年間もダイナミックドライバーを作り続けてきた技術の積み重ね

――SONYの高い技術力について教えてください。

ご存知の通り、SONYはオーディオだけでなく多くの製品カテゴリを持つ企業です。良くも悪くもカテゴリの幅広さによって、素材に対する研究を多角的に行い、技術・ノウハウを多く持っています。

例えば、SONYのヘッドホンに使用している液晶ポリマーは、一般的に使用される素材の一つですが、30年間もダイナミックドライバーを作り続けてきた技術の積み重ねで、どこをどういじれば音が変わるのかを理解し、把握しています。実際の音作りにはSONYミュージックにも実際に音をテストしてもらっています。こういったSONYだからこそできる研究開発が、今日の優れたイヤホン・ヘッドホン開発のベースとなっています。

また、世界初のインナーイヤーヘッドホンを作ったのはSONYです。長年にわたる開発・研究によって技術が培われていて、ノウハウ知見を多く揃え、新しい技術を生む原動力となっています。SONYのリファレンスとなるサウンドがあり、今年発表させていただいた新製品もそのサウンドを目指して音を作っていきます。

――今回ポタフェスで展示する製品についてお聞かせください。

MDR-Z7『ハイレゾ』が一つの大きなキーワードだと考え打ち出しを行っています。いい音を多くの方に聴いていただきたいと考え、ハイレゾ対応製品を展開しています。また、圧縮音源を聴いている方にも、いい音で聴いて頂けるきっかけを作れる様、Walkmanとヘッドホンをハイレゾ対応としています。

MDR-Z7は大口径のドライバーで低域から高域までしっかりと鳴らすモデルです。
70mmのドライバーを搭載していますが、ドライバーのサイズには非常にこだわりを持っています。大きすぎるとリニアリティを損なうので、大きすぎず、高域の鳴らし方も最も適したサイズとなっています。耳型職人というシステムがあり、様々な人の耳型を集め、いかにフィットする形状を作り上げることができるか研究しています。その研究の結果、多くの方の耳に合うサイズかつ、音質的にも優れたサイズが70mmという答えにたどり着きました。

ドライバーパーツ

MDR-Z7の液晶ポリマー振動板には、アルミコーティングを施しています。2つの異なる素材を使用する事で、特に高域側の音源再生能力が高まっています。コルゲーションの数などもアルミコーティングを施した振動板に合わせ最適な形状、数を決定しています。同じ様に見えるかもしれませんが、個々の製品に合わせてドライバーを設計しています。

大型ドライバーを採用すると、平面波を出せる様になります。平面波とは、振動板のどの位置からも均一に振動を出せるようにする事です。平面波の方が自然な音に感じるという研究結果があり、大型ドライバーを採用し平面波を作り出すことで、より広がりや空気感を感じ取りやすくなります。

装着感にもこだわり、エルゴノミック立体縫製イヤーパッドを採用しています。人の顔の耳の裏の部分に隙間が空きやすいので、そこに隙間ができない縫い方を採用しています。ウレタンをタダ詰め込むのではなく、よりパッドが潰れずに形状を保てる様にしています。

ハイレゾは高域にフォーカスされがちですが、低域もレンジ広がっています。正しい装着に加え、ドライバーの大型化も寄与して、超低域と言われる30Hz〜40Hzの音もしっかりと鳴らす事が可能となりました。

それ以外にも、エンフォールディングストラクチャーを採用し、装着時のフレキシブル性を高めています。どんなに良いヘッドホンでも正しく装着できないと良い音で鳴らす事が出来ません。正しく装着できる様に、各ユーザーに合った装着ができるように作られています。

今回から初めて別売ケーブルも発売します。
KIMBER KABLEと協力して、SONYのケーブルとして1からケーブルを開発しました。スピーカーケーブルを応用するだけでなく、ヘッドホンに合わせた編み方や硬さ、さらにはケーブルの色にもこだわりがあります。編み方には特にこだわり、KIMBERの持つケーブルに対する技術を用いて、撚りの強さや音質テストを何度も繰り返しました。

付属のケーブルも独立GND構造をしています。L、RにそれぞれGNDを用意しています。銀コートOFC線を採用し、銀特有の高域側の再現性もしっかりと確保しています。

バランス出力に対応したポータブルヘッドホンアンプPHA-3バランス出力にも対応しているので、バランス出力に対応したポータブルヘッドホンアンプPHA-3も発売しました。チューニングが難しと言われている、ESS ES9018をDACチップとして採用しています。チューニングにはSONY製品のハイエンドなモデルを中心に使用しました。実際にお客様の多くはMDR-Z7、PHA-3を組み合わせて使っている方が多い様です。

全てにおいて最高のヘッドホン MDR-1A

MDR-1A前作のMDR-1Rが大ヒットし、前作を超えるのにはとても苦労しました。
見た目こそ似ていると言われますが、0から新規で部品を起こしていて、ほぼ全てのパーツを新規で起こしています。MDR-1Rはデザイン、装着性、音、全てにおいて最高のヘッドホンを作ろうというコンセプトで作られました。様々なデザインを考えましたが、最終的に行き着いたデザインはMDR-1Rから大きく変更しないこのデザインでした。しかし、細部でより質感が高められており、実際に比較してみると、大きな違いを感じる事ができます。

ドライバーにはMDR-Z7同様に、40mmのアルミニウムコートLCP振動板を採用し、MDR-1Rのドライバーよりもさらに特性が良くなっています。ボイスコイルをCCAWに変更しレスポンスも非常に良くなっています。振動板を早く動かせることで、高域がさらに伸びています。

MDR-1Rからの共通の機能として、ハウジングの上に穴を設け、空気の抜けを制御し、低域の立ち上がりをコントロールするビートレスポンスコントロールを搭載しています。

装着感の部分ではエルゴノミック立体縫製も採用し、さらにスイーベルした時に音が鳴らないサイレントジョイントも採用しています。また、お客様の声を取り入れ、ハウジングにはプロット塗装をしています、カメラの塗装にも使用される高級感のある指紋がつきにくいハウジングです。ケーブルには独立GNDケーブルを採用しています。様々な機能、性能をブラッシュアップしましたが、実は前作MDR-1Rよりもさらに軽量になっています。外に持ち歩くのに最適なヘッドホンとなっています。

以前のモデルと比較してシルバーもより質感が高まっており、前作よりもシルバーの販売割合も増えています。今回のシルバーの色合いをより綺麗に作り上げることができました。金額ベースでシェアNo.1の販売実績を持っています。

MDR-1Aを使って、ポータブルでもリアルな空間を体感していただきたいです。普段聴いている曲をぜひもう一度聴き直していただいて、これまで聴こえてこなかったサウンドを発見していただければと思います。

幅広いユーザー様にSONYの音を

――ブースコンセプトについて教えて下さい

今回は幅広いユーザー様にSONYの音を知っていただけるブースにする予定です。
メインとなるMDR−1Aはもちろん、bluetooth、Wireless、EXTRA BASSなど、SONYは多くのシリーズを展開しています。人によって好きなサウンドは違うので、自分にとって良いとおもう音を見つけていただければと思います。また、SONYの原稿ラインナップの中で、最高峰のMDR-Z7とPHA−3の組み合わせでも、良い音をご体験いただければと思います。

――ご来場される方に一言お願いします

ソニー株式会社 野崎様普段聴いている楽曲をぜひお持ち頂き、SONYのヘッドホンで一度ご試聴いただければと思います。
SONYブースで一人一人にとって良い音を見つけていただければと思います。また、ユーザー様の生の声を聞かせてください。
ブースにてお待ちしております。

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