【特集・直撃インタビュー】SIEMENS×ONKYOのコラボ製品が登場!ポタフェスでの展示も

【特集・直撃インタビュー】SIEMENS×ONKYOのコラボ製品が登場!ポタフェスでの展示も

ONKYO/シーメンス - B1 M1

シーメンスヒヤリングインスツルメンツ株式会社 SCM部 部長 大山様、
オンキヨー株式会社商品企画本部 商品企画課 マネジャー 浜田様にお話をお伺いしました。

歴史を持つ補聴器メーカーとのコラボ製品が登場

――展示する製品について教えて下さい。

シーメンスとONKYOのコラボ製品IE-S100ONKYOは2013年にイヤホン・ヘッドホン事業に参入し、音質にフォーカスしたモデルを展開してきました。ONKYOが得意とするHiFiの思想を取り込んだ製品をラインナップに揃えています。販売開始から1年が経ち、次の製品展開を検討する中で、お客様から寄せられた製品に対するご意見を参考にし、これまでのオーディオ的な観点と違うコンセプトで取り組みを始めました。今回のオンキヨースポーツイヤホンIE-S100のコンセプトはずばり『快適性』です。音質がよいことは音響機器としてもちろんのこと、長時間使用した時の『快適性』を重要なキーワードとしてこの製品の企画はスタートしました。

シーメンスは130年以上の歴史を持つ補聴器メーカーです。補聴器は年齢とともに衰える聴力を補ってくれる製品ですが、使用者の多くが高齢者のため、補聴器はお年寄りのもの、というイメージがあり、着けるのに抵抗を感じられる方もいます。そういった「年寄りくさい」イメージを払拭するために、日本の開発チームが年齢を感じさせないユニバーサルな 「デザイン」はもちろん、「つけ心地」 「聞こえ」にもこだわり、試行錯誤を繰り返して辿り着いたのが、SIEMENS COOLです。SIEMENS COOLはその革新的なデザインが評価され、2013年のグッドデザイン ベスト100に補聴器として初めて選出されました。

2013年の6月頃に、ONKYOからコンシューマ向けのイヤホンを共同開発しようというメールを頂きました。

我々シーメンスからすればSIEMENS COOLコンセプトとマッチする、補聴器のイメージ払拭につながり、ONKYOからすればシーメンスの持つ、人間工学的に基づいた優れた技術を使用できるという部分で合致し企画が動き出しました。

最初は、SIEMENS COOLをそのままイヤホンにするという話がありました。SIEMENS COOLはデザインのCool性の高さや、人間工学に基づいた優れた装着感など優れた点が多い製品ですが、SIEMENS COOLにイヤホン用のドライバーを搭載するのではなく、0から開発を進めました。音と装着感をどうしたら両立できるのかという課題に取り組むのに際し、装用感の良さと音質の良さをアピールできるカテゴリという事で「スポーツ」をテーマとしました。

スポーツ用のイヤホンは数多くありますが、スポーツシーンでは装着感はもちろん、保持力も重要で、装着感と保持力の両立が難しいとされています。スポーツでの使用を想定し、運動中に外れず、装着していることを忘れてしまう様な軽やかな装着感を実現したかったので、外耳道の中を圧迫をしない形状を採用しています。外耳道に入る部分が短い方が不確定要素が少なく、多くの方にフィットしやすい構造をしています。また、SIEMENS COOL譲りのフォルムにこだわったことで、軽量かつ快適なつけ心地を実現することができました。

さらに、ワイヤーの太さにまでこだわったケーブルの耳掛けを採用し、外れにくさとタッチノイズの提言を実現しています。小型化と密閉感を両立できるシェイプには、シーメンスの積み上げてきた技術が多く取り入れられています。

SIEMENS-耳型サンプル開発では月に一回以上のミーティングを繰り返していました。電話でも会議しながら試作機を作り上げていきました。通常サンプルではモックや金型を起こしますが、シーメンスの持つ3Dプリンターの技術を使用し、すぐにドライバーが入る作機を作成することが出来ました。2つの専門的な企業同士が協力するというところで、譲れない部分も多くあり、絶対に筐体に入らないサイズのドライバーのデータが送られてきたり、簡単に組み込める小さいサイズのドライバーでは希望の音質を実現できなかったりと、多くの問題に当たりました。音質を高めながらフォルムを崩さない事を念頭に置き、スピード感を持って進めました。

また、SIEMENS COOL補聴器はBAドライバを採用しているわけですが、BAでは音圧が出ない、かといって大型のダイナミックドライバではフォルムを変更せざるを得ないと言うことで6mmの超小型をトップマウントし特殊な方式で筐体内部をキャビネットとして積極的に鳴らす方向で音作りを行いSIEMENS COOLの形状を維持したまま音質を確保する事に成功しました。現在の試作機は8割程度の進捗となっており、デザインはほぼ最終形となっています。一般の方のモニターも行いながらご意見を伺っています。現在も新しいデータをサンプリングしながら最終調整をしています。

――ポタフェスブースのコンセプトを教えてください

ポタフェスブースコンセプトは、開発中の製品なのでタッチアンドトライとまではいきませんが、気軽に見ていただける様にしたいと思います。シーメンスとONKYOのコラボ製品IE-S100は、開発中なので音はまだ出せませんが、装着感についてご意見を頂ければと思います。

――ご来場の方に一言お願いいたします

シーメンスヒヤリングインスツルメンツ株式会社 大山様、 オンキヨー株式会社 浜田様万人の耳に合わせるというのは、フリーサイズのTシャツの様に、誰でも着る事はできますが、誰にも合わないという事になりがちです。今回の製品では、より多くの方にフィットする様に細かい調整を続けています。絶賛開発中の製品となりますが、ぜひご自身の耳にはめていただいて高い装着感を感じて頂ければと思います。
会場でお待ちしています。

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