【特集・直撃インタビュー】JH Audio/Unique Melody本国スタッフが来日!イベント限定販売製品も登場!

【特集・直撃インタビュー】JH Audio/Unique Melody本国スタッフが来日!イベント限定販売製品も登場!

JH Audio/Unique Melody - B1 M8

今回はミックスウェーブ株式会社 宮永様にお話をお伺いしました。

Unique Melody社、Beat Audio社を中心とした展示

――ポタフェスに展示する製品の中でも注目の製品をご紹介ください。

今回、ミックスウェーブブースで注目の製品は、Unique Melody社製ユニバーサルフィットモデル「MAVERICK」「MASON」 とイベント限定販売予定のBeat Audio社製品「Prima Donna」です。それらを中心に展示展開いたします。

UniqueMelody MAVERICK注目製品「MAVERICK」「MASON」 を構えるUnique Melodyですが、2008年にブランドを立ち上げた、中国に本社を構えるカスタムIEMメーカーです。実際にUMのラボに行きましたが、中国の中でも日本からのアクセスがあまり良くなくて、飛行機がなかなか飛ばないんです(笑) 飛行機に乗ってから3時間待たされたりもしました。日本から丸1日近くかけて(出発から約19時間後に現地到着)、ようやく辿り着いたUnique Melodyのラボがあるエリアには、大学院や国の研究機関が多く集まっていました。Unique Melodyは、オーディオロジスト等が協力して立ち上げたメーカーですが、補聴器などを作れる技術者が、そのエリアに集まっていたのでメーカーを作ることができました。Unique Melodyのラボは、その地域の中でも、先進的な技術が集まる場所にあり、優秀な人材も集まっているので、非常に高性能かつ高音質な製品を造り上げることができます。

実はここ1年でUnique Melodyの方針が大きく変わりました。通常であればメーカーが製品開発をして、メーカーのエンジニアが開発した製品を各国の輸入代理店が輸入して販売します。しかしここ一年で方針を大きく変え、各国の輸入代理店がUnique Melodyに代わって、その土地にあった音を作り(チューニングを行う)、それをUnique MelodyがOEMとして製造するような仕組みとなりました。例えば、シンガポールの輸入代理店は12ドライバーの「LEGACY」という現地でしか買うことが出来ないイヤホンを作ったりしています。

日本では、私が代表して MAVERICKとMASONのチューニングを行いました。MAVERICKは、5ドライバー (4BA(バランスド・アーマチュア型) + 1Dynamic(ダイナミック型)) 4wayクロスオーバーのハイブリッド型イヤホンで、低域向けにBAとDynamicが1ドライバーずつ割り当てられていますが、ドライバーの違いにより音のスピード感がそれぞれ違います。開発当初はBAドライバー4つ、ダイナミックドライバー1つという現行の「MERLIN」と同様のドライバー構成(使用するドライバー及びクロスオーバーポイントは異なる設計)で開発をしていましたが、低域向けのダイナミックドライバー1基だけでは、バスドラムのアタック感(20 – 30Hz辺り)が再現しきれなかった為、低域にBAを1基割り当ててみました。その結果、BAを入れることによりバスドラムのアタック感を補完することができ、個人的にはハイブリッド史上最高のイヤホンとなりました。

UniqueMelody MASON

MASONは12ドライバーのBAイヤホンです。いろいろとチューニングをしましたが、結果的には搭載ドライバーの数は変えず12ドライバーになりました。開発当初は、ロー4、ミッド4、ハイ2、スーパーハイ2で計12ドライバーの予定でしたが、4Way4クロスオーバーでは、狙ったモニター的な音が得られませんでした。そこで、スーパーハイを削り、ロー4、ミッド4、ハイ4の12ドライバー3Wayにしました。さらによく見ると、実際には2Wayになっていて、ミッドに使用しているドライバーがミッドローの帯域を鳴らし、一方その内側で、ローに使用しているドライバーが足りない低域の量感を補填するような形で鳴らしています。これは非常に高度なチューニングでしたが、音質に大きな影響を与えました。
販売開始後、さらにより良い音を求め、アップグレードを行いました。アップグレードでは再チューニングをし、意図した音に近づきました。

Unique Melodyの最新の2機種には、Unique MelodyがこれまでにカスタムIEMの開発で培ってきた技術や経験に加えて、私自身がミックスウェーブの業務の中で積んできた経験(プロ用機材の音質やマスタリングスタジオなど現場で音を聴いてきた経験)が音質として現れています。是非、ご試聴いただければと思います。

次にBeat Audioですが、もともとBeat AudioはUMと繋がりがあり、UMのバイヤーからカスタムIEM用の高級イヤホンケーブルを作っているブランドがあるけども試してみないかと、UMのバイヤーから紹介されたのがきっかけで取扱いが始まりました。その時、初めて手にとったBeat Audioのケーブルが「Oslo」で、今の「Oslo ll」の一つ前のモデルでした。今回はポタフェス向けに、「Prima Donna」という現行の「Oslo ll」を更に超えるフラグシップモデルを用意する予定で、ポタフェス限定で販売も行います。Prima Donnaは、銀線にチューニングとしてレアメタルを混ぜた特注の線材を使用しています。「銀線+レアメタル」という仕様は「Signal」と同じ仕様ですが、銀の純度がSignalよりも高く、音質も全く異なります。Beat Audioのラボは、私も含め外部の人が誰も立ち入れないほど、機密事項を多く持っており、全てのケーブルがハンドメイドで作られています。その技術力は非常に高くiriver社Astell&Kern用に2.5mm4極コネクターの金型を自分たちで起こしてしまう程です。

Beat Audio「Prima Donna」2.5mm 4極バランス仕様Prima Donnaに関しては、今回のポタフェス限定販売以降、現時点では販売の予定がありませんので、是非この機会にご試聴および購入いただければと思います。イベント当日は、ミックスウェーブブースにて「MMCX」「Custom IEM 2pin」「UE Custom」「FitEar」向けとほとんどのイヤホン向けの「Prima Donna」が揃っています。それ自体が貴重な機会かと思います(笑)

ポタフェスはユーザー様との情報交換の場に

――ブースコンセプトについて教えてください

何よりも、ユーザー様と情報交換がしやすいブースにしたいと考えています。ですので、背の高い展示物などは極力卓上に置かないように心がけております。イベント当日は、是非お手持ちの自慢のポータブルオーディオシステムをお持ちいただき、いろいろと情報交換させていただければ幸いです。

――ご来場の方に一言お願いします

ミックスウェーブ株式会社 宮永様実際にご試聴頂き、ミックスウェーブ取扱い製品の音の良さを何度でも噛みしめていただければと思います。一方、何か不満な点があれば、セッティング等を変えることにより改善することが有りますので、お気軽にスタッフ(大抵は私に)のほうにご相談ください。イベント当日は、JH Audio(Jerry Harvey)とUnique Melodyスタッフが本国からイベントに参加する予定です。ぜひ、ミックスウェーブのスタッフに対してだけではなく、各メーカー担当者とも情報交換をしていただき、生のユーザーの声を直接担当者に伝えて頂ければと思います。本人たちもそれを楽しみに来ています。スタッフ一同、皆様のご来場をお待ちしております。

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